行政事件訴訟法の裁決主義、原処分主義の意味が理解ができません。わかりやす

行政事件訴訟法の裁決主義、原処分主義の意味が理解ができません。
わかりやすく、噛み砕いて解説して頂けないでしょうか?
mc6**

#1

原則が原処分主義で、その例外が裁決主義です。

例をあげます。
Aさんは飲食店を始めようとして保健所に飲食店の営業許可を申請したのですが保健所から拒否処分が出たとします。つまり営業許可が下りなかったわけです。
このときAさんは、その処分を不服として行政訴訟を提起するという方法もあるのですが、手続も複雑で、裁判所へ足を運ばなければならないといったことがあります。一方、行政不服審査制度では、不服申立ては書面で行うことができ、おおむね裁判よりも短い期間で結論を得ることができます。また、費用も不要であるため、いきなり訴訟という例は少なく、まずは審査請求をするというのが一般的です。

そこで、Aさん、知事に対して審査請求をしましたが、今度は棄却裁決が出ました。

このときAさんには2通りの道があります。
①保健所の拒否処分が不当であるとして取消訴訟をするか、
②知事の棄却裁決が不当であるとして取消訴訟するか、です。

「原処分主義」とは、①の取消訴訟で争えるのは処分のみであって、裁決については争えない、また、②の取消訴訟で争えるのは裁決のみであって、処分については争えない、ということです。

つまり、Aさんは仮に②を道を選んだとして、そこで争えるのは、「審査請求を棄却したのは不当ではないか」だけであって、「保健所が営業許可を出さなかったのは不当ではないか」はここでは争えず、もしそれがしたいのなら、①の方法を採りなさいということです。

結果的に、②で争う意味はありませんので、①の手段を採ることになるでしょう。これが原則です。

ところが個別法によって、そもそも①の手段が取れない場合が存在します。固定資産税評価額に不満がある場合などです。この場合、原処分の取消訴訟が提起できないわけですので、裁決の取消訴訟をする以外道がありません。その場合は、例外的に、裁決の取消訴訟であっても、原処分の違法を主張することができます。これが「裁決主義」です。